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沈黙の私-Silent Seeing

 もっと上手く書けないのかな。バンブーのショートです。
 こう、何となく頭に浮かんだのを書いてみたんですけど……、何かおかしくない? っていうツッコミは勘弁しておくれ(笑)
 あと、ネーミングのセンスが欲しい。もう、本気で。

 続き以降がそれになります。暇な方は、どうぞ……
 中庭をざっと見回した。当然のように、いない。つまりは、そうなのだろう。校舎のほうへ向き直り、上を見る。
 いた。毎度のことではあるが、その光景に私は軽く溜息を付く。
 トイレの出窓のサッシに肘を乗せ、口には一本のタバコ。一筋の煙が揺らぎながら、次第に広がり消えてなくなる道を作っている。どこを見ているのか、曖昧な目。何も考えていないのか、緩みきった顔。
 岩堀はこちらに気付き、軽く手を振って奥へと引っ込んだ。それを確認して、私も校舎の中に入った。
 いつだってそうだ。眠たげな顔を隠そうともせず、私に引っ張られて道場に姿を現わすのだ。部長になったら少しは真面目になるのかと思ったが、それどころか、一層輪を掛けてやる気の無さが目に付くようになった。彼は部長で、私は副部長だが、一体どっちが部長なのかわからない。

 練習試合の日。
 のんきに廊下でパンを食べている岩堀を見かけた私は、いつもと同じように道場まで彼を引っ張っていく。どうせ休日にまで学校に来たくないとか考えているに違いない。そう思いながら少し後ろに視線をやると、ちょうど突然岩堀と目が合った。何となく気まずくて、ワイシャツを掴む力を少し強めて歩幅を大きくした。手荒に扱うなと文句が聞こえてきたが、空耳だ。答えてなんかやらない。
 道場に着くと、相手校の選手はすでに着替えていた。うちの部員は、まだ誰も来ていないようだ。開口一番、石橋先生の怒鳴り声が響く。
 しかし、その声は届かない。綺麗な水と澱んだ水は、混在し得ないし、私は見ているだけだ。

 その試合、私は一気に片を付けようとしたところを、見事に動きを読まれ、負けてしまった。みんなのねぎらいの中、一人だけが惜しくないと言い切った。
 そんなこと、自分でわかってる。惜しかったなんて言葉は何にもならないって、今誰よりも理解しているのは、他でもない私だ。
 少しだけ、ムッとした。なんだよ、まるで達観しているかのように振る舞って。部長だっていうのに、応援もせず、ただ座っているだけ。眠たげな様子で試合を見て、アクビ交じりに時間を潰している。なのに、何故だか腹は立たなかった。どちらかというと、少しだけ寂しい。真水に垂らした赤い水滴のように、そんな気持ちが私の胸を襲う。
 うちの部員は続々と負けていく。決して引けを取らない実力の相手だって混ざっていたが、練習不足は隠せないのだろう。瞬く間に、岩堀の出番がやって来た。
 変わらない態度で相手と向き合う。試合が始まった。
 そして、岩堀は他の誰よりも早く負けた。
 負けたというのに、言い訳をしては、また挑んだ。あっさりと負けては、何かしらの理由を作ってまた挑む。ずっとその繰り返し。周りの人間がどう思っているかなんて関係が無いのだろう。自分の満足を追い求めて、ずっとその繰り返し。
 ああ、なんて格好悪い様子だろう。格好悪すぎて、私はその姿に、惚れ惚れしてしまった。

 あくる日、いつものように校舎を一回りして、いつもとは違い一人で道場に入る。
 引き戸を開けて、まず目に入ったのは、素振りをする誰かだった。私はすぐに、それが岩堀だと気付く。彼は驚きを隠せず見つめてくる私に対し、照れたように、何だよ、と声を掛けてくる。
「……、別に。すぐ着替えてくるから、そしたら掛かり稽古ね」
 果たして、そっけなく答えることができただろうか。
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今更だけど、近本っちゃんが好きなのはわかった。

きゃ、バレちゃったわ。
だって彼女、可愛いじゃん。こう、健気なところとか。あとはもう少しSっ気があれば……(笑)
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